NextDrive株式会社は技術に精通したAWSと連携、「スマートメーター」を活用した革新的なサービスを提供することで、 日本のエネルギー市場に参入

▲ NextDrive プロダクトディレクター 小長井教宏(こながい みちひろ)

夏の暑い日にはエアコンをつけたいけれども、電気代が気になる方も多いでしょう。実はIoE(Internet of Energy)やクラウドコンピューティングの技術をうまく利用すれば、このような悩みが解消できます。「エネルギー・ゲートウェイ」や「スマートメーター」を接続することによって、ご家庭の電気使用量をすぐに把握できます。さらにほかのスマート家電とも接続できるので、「IoT × クラウドコンピューティング」の力で、エネルギー消費や生活環境がアップグレードできます。

台湾発のIoT企業、NextDrive株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:顔 哲淵、石 聖弘。以下「NextDrive」)はAmazon Web Services(AWS)のクラウドコンピューティング・サービスを利用したエネルギー管理システムと、自社開発のIoEエネルギー・ゲートウェイ(Cube J)を提供しています。スマートメーターやスマート家電を接続することで、ご家庭の電力消費量が直接管理できるようになります。電気代の計算などの基本機能に加えて、スマートフォンで家電製品の遠隔操作や、消費電力も把握できます。さらにあなたの電力消費習慣に合わせた省エネプランのアドバイスを受けることができ、「節約」と「スマートホーム」を簡単に実現することができます。

NextDriveはこの中核技術によって生み出したスマート・サービスで、日本の複数の電力会社との連携や、太陽光発電業界への参入に成功しました。現在はオーストラリア市場への進出を準備しています。

スマートメーター技術開発に将来性が期待される日本において、NextDrive(ネクストドライブ)はどのようにして「エネルギー × IoT」の技術を活かし、日本市場でポジションを確立する?

日本はスマートメーター発展が最も先進的な国と言えます。2011年の東日本大震災の影響を受けて、急速にエネルギー転換が進んだ電気料金の影響が要因です。現在、日本は普通のWi-Fiよりも普及率の高い「Wi-SUN」がスマートメーターの無線通信標準規格として採用されていて、2022年までには全国の家庭でスマートメーターが普及すると予測されています。

スマートメーターでは、消費電力データを電力会社に送信する一部の通信に加えて、ゲートウェイを通して、スマート家電と繋ぐことができます。従来、日本市場には、スマートメーターとスマート家電を同時に接続できるゲートウェイが存在しませんでした。そこでNextDriveはWi-SUN通信プロトコルをゲートウェイに組み込み、日本風のデザインにすることで複数の大手電力会社と提携し、さらなる協力関係を築くことに成功しました。そして2017年にNextDriveは日本に子会社を設立しました。

AWSのクラウドコンピューティング技術を利用することで、30秒毎に消費電力を読み取り、直感的な省エネを実現

NextDriveはテクノロジーや日本市場開拓に力を入れていますが、多くのリソースを必要とする国際市場に進出するためには、複数の国々で安定した技術的な保守を提供するAWSが第一の選択肢となりました。NextDriveはAWSを利用して2種類の家庭用エネルギー管理アプリを開発しました。そのひとつである「Ecogenie(エコジェニー)」スマートホーム向けに設計されています。30秒毎に消費電力データを更新し、家庭における各スマート家電の10分前の電力消費状況を確認できます。電気代の請求書が届くのを待つまでもなく、消費電力の高い家電の電源を切り、省エネにつなげることができます。また、あらかじめ設定した消費電力を超えたら、アプリ経由で遠隔操作をする機能も搭載しています。

FIT時代の波に乗り、太陽光発電事業者向けのエネルギー管理ソリューションを設計

NextDriveのプロダクトディレクター小長井教宏は、日本はFIT(固定価格買取制度)の終了が目前に迫っているため、太陽光発電の買取価格が40円/kWhから10円/kWh以下に下がり、太陽光発電業界に大きな衝撃を与えると分析しています。そのため、太陽光発電事業者は相次いでハードウェア販売の事業から、エネルギー・サービスを提供する事業へと転換しています。

将来、太陽光発電のビジネスモデルは、我々が使っている0円スマートフォンのように、契約期間中、月額基本料金と使用した太陽光発電の料金を払うだけで太陽光パネルの費用を払わなくても、持続可能で環境に優しいエネルギーを利用できるようになります。一方、事業者は太陽光発電の運転状況を維持し、最大発電量を確保する責任があります。そのため、太陽光パネルの状態をリアルタイムでインテリジェントに把握できるシステムは、日本でも高いビジネスのポテンシャルを持っています。

NextDriveはビジネスチャンスを太陽光発電市場に見出し、次世代の「EcoTrans(エコトランス)太陽光発電管理ソリューション」を立ち上げました。このソリューションはSIMカードを搭載したデータ収集ゲートウェイを通して、太陽光パネルの発電量や太陽光発電の使用量を安定的に収集できます。また、統合されたIoEエネルギー管理プラットフォームを提供し、太陽光発電事業者が設備状態、電力データ、ユーザー情報を簡単に管理できるようになり、さらに運用結果を追跡して、最適化することを支援します。

AWSという巨人の肩の上に立ち、日本市場に参入する重要なパートナーを発見

日本市場は特に細緻で高品質のサービスを求めているため、NextDriveにとって日本市場への参入は極めて高い技術力とビジネス上の決断が必要でした。顧客に安定した技術サービスを提供することが重要な鍵となり、AWSはNextDriveが日本市場に参入する際に、重要なパートナーとなりました。

NextDriveがIoEプラットフォームの構築にAWSのクラウドサービスを選んだのは、迅速な開発が可能なツールがAWSに揃っていること、リソースの自動拡張性が高いこと、専用の管理を必要としないため人的リソースが少ないスタートアップ企業に適していること、台湾のフォーラムに相談ができるソーシャルコミニティが多いことなどが挙げられます。

豊富な技術リソースも、NextDriveがAWSをパートナーに選んだ大きな理由のひとつです。AWSは豊富なオンラインリソースを提供しています。開発チームはAWSがどのような新機能をリリースするかに注目し、既存の技術サービスと統合できるかどうかを評価することで、技術やサービスに付加価値をもたらすことができます。NextDriveのクラウド開発チームは、AWSがスタートアップの味方だと感じています。AWSの担当者は定期的に企業の技術体制の社内点検を支援し、開発上の失敗を回避するための提案やクラウドサービスの利用用金のさらなる削減に貢献します。

マイクロサービスとフレキシブルな展開を効率的に構築するための、適切なツールの選択

顧客に消費電力データを提供する「Ecogenie」や「EcoTrans」にしても、電力会社や太陽光発電設備の代理店などのパートナーが情報を閲覧するバックエンド管理インターフェースにしても、いずれもNextDriveが自ら開発したIoE(Internet of Energy)プラットフォーム上に構築されています。また、このIoEプラットフォームはAmazon Elastic Container Service(Amazon ECS)、Amazon Simple Storage Service(Amazon S3)、AWS Lambda、Elastic Load Balancing(ELB)などのサービスを組み合わせて構築したものです。AWSのシステムを利用することでNextDriveのIoEプラットフォームに、エンドツーエンドの可観測性やセキュリティなどの基本的な管理に必要な対策を提供してくれるため、NextDriveはアプリの開発や革新的なサービスの提供に集中することができます。

同時に、NextDriveはAmazon API Gateway と AWS Lambdaによるマイクロサービスの構築を選択しました。数分でサービスを立ち上げて、テスト環境を迅速に作成することができます。

技術チームにとって、迅速なデプロイや保守の利便性は技術的な評価の鍵となります。AWSは毎年、サービスを常にアップデートして最適化するための研究に多くの資金を投入しています。以前はLambdaを使用する前にはAmazon Elastic Compute Cloud(Amazon EC2)に入ってコードを貼り付けた後、サーバーを再起動する必要がありましたが、現在ではLambdaを介した開発では、いつでも修正・更新して実行できるようになり、開発スケジュールが短縮されました。Lambdaの初期設定は約5分で完了し、その後の設定も数秒かかるだけです。AWSのような信頼性が高く、研究や改善を常に行っている技術パートナーがいるからこそ、NextDriveの成長や競争力の向上に繋がります。

現在NextDriveは初期の開発・テストで成果を上げていて、日本の電力会社がPOC(概念実証)を完了した後、ただちに正式な運用段階に入ります。NextDriveはAWSのダイナミックかつ弾力的に拡大するクラウドリソースを活用して、数百万単位の顧客の電力データ送信ニーズに共同で対応することを期待しています。NextDriveは将来的に複数のサービスアプリを開発する際に必要となる、関連機器のビッグデータや利用行動を収集できます。

当記事は科技報橘(TechOrange)から転載したものです